
映画『満天の星』感想/沖縄からの学童疎開船「対馬丸事件」を通じ命の尊さを考える作品

1944年8月22日 沖縄那覇港から長崎に向けて出港した学童疎開船『対馬丸』はアメリカの潜水艦によって撃沈させられ、784人の子供たちを含む1484人(※現状把握できている人数)の一般市民の命が奪われた。
当時、この悲劇は箝口令(かんこうれい)により徹底的に秘匿とされ、生存者たちはこの事を心の奥に押し込んだ、、
その詳細は長らく闇に包まれていました。
共同監督は対馬丸事件の生存者の孫 俳優・寿大聡さん

生存者の一人だった「中島髙男」さん。
事件当時、「対馬丸」の甲板員として乗船しており、沈没した船のがれきで筏を造り、7人を救出し数日間の漂流の末、生還した。
中島さんは晩年、『命の大切さ』を伝えたいという想いから
このつらい実体験を語り継ごうと全国各地へ講演活動に回った。
やがて、心の奥に押し込んでいた生存者のみなさんも当時の事を語り始めた。
中島さんを祖父に持つ今回共同監督を務める『寿大聡』さんは、
生存者の方がだんだん亡くなっていってしまうと、この事件を語る人がいなくなってしまう。
という想いから制作に踏み切ったとの事です。
祖父の死をきっかけに、足跡を追い、当時の証言を集め、事件の真相に迫る旅を追った壮絶なドキュメンタリーです。
戦争の理不尽さ、
命の尊さ、
そして対馬丸事件の真相は何だったのか。
この映画を観て、感じて欲しい。知って欲しい。
印象に残ったシーンは、、
中島さんは映像の中で、
沈没していく対馬丸をみて、
『地獄のようだった、、』と語っていた。
実際に体験した方の話は本当に重い。
目を閉じると、何十年も前の出来事だが、おそらく鮮明に残っていたのだと思います。
当時を思い出しながら語る中島さんの映像が本当に生々しい。
この証言映像は、本編ですと一部でしたが実際は2時間ほどのインタビューだったという事で、何かの機会があれば見てみたいと思いました。
特に若い世代に見てもらいたい作品
命の尊さ重さ大切さ。
私も含め、戦争を経験していない。
実体験者は今後いなくなっていく。
その時にどうやって伝え続けていくのか。
寿大監督もおっしゃってましたが、
記憶の継承。
まずは自分が知る事。
知ってもらう事。
我々世代にできることはなんだろう。
考えさせられました。
予告編
なかなか内容も重たく気軽におすすめ映画です!と言いずらいですが、、
このような歴史があり、今に繋がっていくのか。
知っておく必要があると私は思います。
8月1日より順次全国公開していくそうなのでチェックしてみてください。
公式HP:https://mantennohoshi-film.jp/
対馬丸記念館
私は、まだ行ったこと無いので、
沖縄にある『対馬丸記念館』
https://www.tsushimamaru.or.jp/
今度足を運んでみたいと思ってます。
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